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京大 情報学研究科 院試 過去問対策|5年分30PDFで読む数理工学・システム科学・通信情報

京都大学大学院 情報学研究科の修士課程過去問を、数理工学・システム科学・通信情報システムを中心に2021〜2025年度の解答制作から分析。数学、制御、信号処理、情報理論、通信、計算機、知能情報、社会情報の解き順と答案の初手を整理します。

最終更新: 2026-06-21

京都大学 情報学研究科 数理工学コース 院試 過去問 解答PDF

2021〜2025年度・5実施回・全394大問の解答と解説。問題本文は含みません。

解答の入手方法を比較する

このガイドは、京都大学大学院 情報学研究科の修士課程過去問について、 InshiHubで公開済みの2021〜2025年度の解答PDFを読み直して作成しています。中心に見るのは数理工学コース、システム科学コース、通信情報システムコースです。あわせて先端数理科学、知能情報学、社会情報学の公開商品も参照し、情報学研究科全体でどの能力が繰り返し問われるかを整理します。

結論は単純です。京大情報学は、範囲の広さよりも最初の定義、使う定理、計算条件、検算を答案に残せるかで差がつきます。数理工学は解析と最適化、システム科学は制御・信号処理、通信情報システムは情報理論・計算機・通信を横断しますが、答案の初手を曖昧にするとどのコースでも点が伸びません。

院試hubでは、数理工学コースシステム科学コース通信情報システムコースの各5年分の解答・解説PDFを公開しています。問題本文・公式図表は含めず、公式PDFで自力答案を作った後に照合する用途です。

この分析で見た材料

材料確認範囲対策で見るポイント
ローカル解答PDF数理工学、システム科学、通信情報システムの2021〜2025年度、合計15本。2025年度は数理工学6問、システム科学12問、通信情報システム10問を確認。問題本文ではなく、答案の初手、分野ごとの落とし穴、検算の入れ方を抽出する。
追加の商品証拠先端数理科学、知能情報学、社会情報学も2021〜2025年度の公開商品あり。数学寄り、知能情報寄り、社会情報寄りで求められる答案の粒度を比較する。
公式ページ京都大学大学院情報学研究科の過去入学試験問題ページで、修士課程夏期実施分の2021〜2025年度PDF公開を確認。公開年度とコース名を確認する。募集要項の要約記事にはしない。

3コースの使い分け

コース最初に見る問題安全なら取りに行く問題避けるべき状態
数理工学微積分、線形代数、常微分方程式。計算の入口が明確で、部分点を作りやすい。凸最適化、制御理論、統計力学、複素関数・グラフ理論。最適化条件や固有値条件を言葉だけで済ませ、必要条件・十分条件を書かない状態。
システム科学回転行列、線形写像、積分、確率統計。数学で答案の骨格を作る。制御工学、信号処理、複素関数論。式の意味を説明できるなら強い。ブロック線図や周波数応答を暗記で処理し、安定性や極の条件を書かない状態。
通信情報システムA問題の微積・線形代数、情報理論、論理回路。短い設問で点を積む。プロセッサ、通信工学、データ構造、オートマトン、文法と意味。広く読んで全部に手を出し、符号化、状態、計算量、回路条件の根拠を残さない状態。

2025年度から見る答案の初手

2025年度だけを見ても、京大情報学の要求はかなり見えます。数理工学では微積分、線形代数、複素関数・グラフ理論、凸最適化・制御理論、統計力学、常微分方程式が並びます。最初の1行は「何を変数にして、どの条件で、どの定理を使うか」です。計算に入る前にこれを書けるかで答案の読みやすさが変わります。

システム科学では、回転行列、正規直交基底、積分領域、近似、複素関数、確率統計、制御、信号処理が並びます。数学の問題も、最終的にはシステムの安定性や信号の扱いへ接続します。式変形だけでなく、極、ノルム、基底、期待値、周波数の意味を短く添えると答案が締まります。

通信情報システムでは、微積・線形代数、論理回路、情報理論、プロセッサ、解析、電磁気・回路、通信工学、データ構造、オートマトン、文法と意味まで広がります。広いぶん、全部を深掘りするより、A問題で確実に土台を作り、B問題で得意な情報・通信・計算機分野を選ぶ戦略が現実的です。

分野別の対策

解析・線形代数

解析では、積分領域、極限、微分方程式、複素関数のどれを使うかを最初に決めます。線形代数では、固有値、正規直交基底、行列の作用を図式的に理解してから計算します。答案では「この行列が何を表すか」「この変換で何が保存されるか」を1文で書くと、単なる計算列になりません。

最適化・制御・信号処理

最適化では目的関数と制約、制御では伝達関数・極・安定性、信号処理では周波数領域への移し方が初手です。ここを飛ばして公式を代入すると、部分点の置き場がなくなります。ラグランジュ条件、特性方程式、フーリエ変換の前提を短く明示してください。

情報理論・通信・計算機

情報理論ではエントロピー、符号長、通信路の前提を置きます。通信工学では変調・雑音・帯域のどれを見ているかを明示します。計算機系では論理回路、プロセッサ、データ構造、オートマトンの問題で、状態、遷移、計算量、回路条件を答案の見出しとして使うと整理しやすくなります。

参考書の戻り方

分野戻る章・論点京大情報学での使い方
微積・線形代数多変数微分、重積分、固有値、正規直交基底、対角化。数理工学とシステム科学の前半で、計算の土台と検算を作る。
最適化・制御凸性、KKT条件、線形システム、極配置、周波数応答。数理工学とシステム科学で、条件の明示と安定性の説明に使う。
情報理論・通信エントロピー、相互情報量、符号、変調、雑音、伝送路。通信情報システムで、式の意味と仮定を答案に残す練習に使う。
計算機・形式言語論理回路、CPU、キャッシュ、データ構造、オートマトン、文法。通信情報システムの広いB問題で、短時間に部分点を積むために使う。

4週間で使う演習手順

  1. 1週目: 志望コースの直近年度を時間無制限で解き、白紙になった分野を記録する。
  2. 2週目: 解析・線形代数・確率統計など、全コース共通の数学基礎を年度横断で解く。
  3. 3週目: 志望コースの専門分野に戻り、制御・信号処理・情報理論・通信・計算機のうち弱い2分野を集中的に潰す。
  4. 4週目: 本番時間で1年度分を通し、解答PDFで「初手」「条件」「検算」「説明不足」を赤入れする。

関連する解答PDF

数学寄りから固めるなら数理工学コース先端数理科学コース、制御・信号処理を重視するならシステム科学コース、情報・通信・計算機を広く見るなら通信情報システムコースが入口になります。知能情報の問題感を確認したい場合は知能情報学コース、人間・社会情報系の論述や統計寄りの見方を補うなら社会情報学コースも合わせて使ってください。

京大 情報学研究科 院試の出題分野(2021〜2025年度・全394大問)

院試hubが解答を作った5実施回・全394大問の見出しを分野別に数えたものです。216回(全体の55%)で最多。・情報・微分積分・解析・数学・線形代数・電磁気学・回路・確率・統計・制御工学・複素解析は5実施回すべてに出ています。

分野出題回数全大問比直近の連続出題最後に出た回
21655%5回連続2025年度
情報3810%5回連続2025年度
微分積分・解析328%5回連続2025年度
数学297%5回連続2025年度
線形代数267%5回連続2025年度
電磁気学・回路174%5回連続2025年度
確率・統計103%5回連続2025年度
制御工学103%5回連続2025年度
複素解析92%5回連続2025年度
微分方程式51%3回連続2025年度

このほか1回だけ出た分野は 位相・幾何・生物 です。

京大 情報学研究科 院試 過去問の収録年度と大問数

院試hubが解答を作った6科目・30件の一覧です。1回あたりの大問数は6〜27問です。

実施回科目大問数
2025年度先端数理科学コース10
2025年度通信情報システムコース10
2025年度知能情報学コース10
2025年度数理工学コース6
2025年度社会情報学コース22
2025年度システム科学コース12
2024年度先端数理科学コース10
2024年度通信情報システムコース10
2024年度知能情報学コース10
2024年度数理工学コース6
2024年度社会情報学コース25
2024年度システム科学コース12
2023年度先端数理科学コース10
2023年度通信情報システムコース10
2023年度知能情報学コース10
2023年度数理工学コース6
2023年度社会情報学コース25
2023年度システム科学コース14
2022年度先端数理科学コース10
2022年度通信情報システムコース17
2022年度知能情報学コース10
2022年度数理工学コース12
2022年度社会情報学コース25
2022年度システム科学コース13
2021年度先端数理科学コース10
2021年度通信情報システムコース17
2021年度知能情報学コース10
2021年度数理工学コース12
2021年度社会情報学コース27
2021年度システム科学コース13

京大 情報学研究科の解答で立てた注意点(752件)

院試hubの解説で、その設問だけに立てた小見出しです(「方針」「検算」のような全問共通の 見出しは除いています)。新しい実施回から並べています。

情報79

  • 2022年度2 アルゴリズム基礎平均ギャップの望遠和 / 二分探索で失われない性質
  • 2021年度2 アルゴリズム基礎最短路に含まれる枝の特徴 / 距離を増やす枝
  • 2025年度3 A-3 情報理論・符号完全グラフのランダムウォーク / 巡回符号の判定
  • 2025年度8 B-4 データ構造と探索ヒープ配列表現 / 再帰関数の端点
  • 2025年度9 B-5 オートマトンと言語NFAからDFAへの変換 / 文法の見かけに惑わされない
  • 2024年度3 A-3 情報理論表の対数値の使い方 / 適中率と相互情報量の違い / マルコフ誤り源の容量

微分積分・解析69

数学59

  • 2023年度1 数学I・連立一次方程式と固有値和一意性は係数行列の正則性で判定する / 固有値の和はトレース
  • 2023年度2 数学I・行列式の最大値と平方根行列平方完成された形を見る / 2次正方行列の冪零性を使う
  • 2023年度3 数学I・直交射影直交補空間の構造を先に決める / 最短点は正射影
  • 2023年度4 数学II・最大化とアステロイド正の関数は対数で最大化する / アステロイドの接線公式
  • 2023年度5 数学II・極限と合成写像の微分振動項は絶対値で押さえる / 多層合成はヤコビアンの積
  • 2023年度6 複素関数論1・根とCauchy積分公式等比和に1を足す / 微分係数の定義から導く

線形代数53

  • 2025年度2像空間の基底 / 三重対角行列式
  • 2024年度2対角化の基本形 / 階数2の判定
  • 2023年度2対角化の並べ方 / 自由変数の残し方
  • 2025年度1 回転行列とノルム回転行列は角度を足す / 同時対角化の見方 / ノルムは回転では変わらない
  • 2025年度2 線形写像と正規直交基底階数と単射・全射 / 正規直交基底間の変換
  • 2024年度1 行列の冪零性と部分空間ブロック下三角行列を見る / Cayley--Hamiltonで十分性を示す / 部分空間は零ベクトルを含む

電磁気学・回路35

  • 2022年度5 論理回路順序回路は両立集合で縮約する
  • 2021年度5 論理回路・パリティ回路と乗算器XNOR は偶数性を保つ
  • 2021年度6 論理回路・不完全定義順序回路不完全定義では重なった併合を許す
  • 2025年度2 A-2 論理回路論理関数の扱い / 状態最小化
  • 2025年度6 B-2 電磁気・回路磁界と磁束密度の区別 / 発振回路の見方
  • 2024年度2 A-2 論理回路・順序回路組合せ論理の最小化 / NAND 実現 / 順序回路の状態数

制御工学20

  • 2025年度9 制御工学1ラプラス変換で消去する / 速度フィードバックの寄与 / 定常偏差
  • 2025年度10 制御工学2図2(a)は内部モデル制御の形 / むだ時間の逆は実現できない / PIDへの変形
  • 2024年度9 制御工学1閉ループは L) / 右半平面極は で判定する
  • 2024年度10 制御工学2ゲイン余裕を増やすにはゲインを下げる / I-PDの効果は設定値応答に出る
  • 2023年度11 制御工学1・ブロック線図と安定判別中間信号を置いて連立する / 3次Hurwitz条件
  • 2023年度12 制御工学2・Bode線図と同一ゲイン系零点と極の折点 / 同じゲインは全域通過因子で作れる

確率・統計18

  • 2025年度7 確率統計1逆数変換では不等号が反転する / 最大値は累積分布を累乗する / ピボットを作る
  • 2025年度8 確率統計2共役性 / 予測分布
  • 2024年度7 確率統計1分散最小の重みは逆分散重み付き最小二乗 / 設計点は情報量を最大化する
  • 2024年度8 確率統計2Pareto分布の対数は指数分布 / の正規化という読み方 / KLとRenyi型エントロピー
  • 2023年度9 確率統計1・Poisson回帰の推定単一観測のPoisson MLE / 重み付き最小二乗はCauchyで最適化
  • 2022年度10 確率統計1・正規母平均の検定正規化して標準正規へ戻す

複素解析17

  • 2025年度3 複素関数・グラフ理論複素関数の核 / 条件 (c) の落とし穴
  • 2024年度3 複素関数・グラフ理論フーリエの端点 / 最短路だけの DAG
  • 2023年度3 複素関数・グラフ理論単位円上の置換 / Bellman--Ford の判定条件
  • 2025年度5 複素関数論1指数関数に直す / 正則性は点ではなく領域で見る / 偶数次だけの指数級数
  • 2025年度6 複素関数論2極は分母の零点から出る / 上辺の向きに注意 / 矩形積分の整理
  • 2024年度5 複素対数と複素冪多価対数では代数法則に注意する / 絶対値が枝に依存するかを見る

微分方程式10

  • 2025年度6 常微分方程式一次低階化 / 既知解から二つ目の解を作る
  • 2024年度6 常微分方程式Riccati 方程式
  • 2023年度6 常微分方程式定数項比較で が決まる / Wronskian の使いどころ
  • 2023年度5 B-1 フーリエ変換・微分方程式偶関数の利用 / 留数計算の符号
  • 2025年度7 微分方程式と不等式初期値問題の置換 / 積分方程式は最大値で押さえる / 不等式の構造

位相・幾何2

  • 2023年度20 被覆幾何とグリッド幾何と属性を分ける / 非表示図への対応

生物1

京大 情報学研究科 院試の頻出論点と、同じ論点を出す他大学

院試hubが解答した大問の論点を、他大学の出題と突き合わせたものです。併願先を 探すときの重なりの実数として使えます。

論点この専攻での出題出題年度同じ論点を出す他大学全国の出題大学
固有値・固有ベクトル292025・2024・2023・2022・2021神戸大学・東京大学・大阪大学・名古屋大学・北海道大学25大学
フーリエ変換172025・2024・2023・2022・2021東京大学・名古屋工業大学・筑波大学・名古屋大学・東京科学大学14大学
留数定理152025・2024・2023・2022・2021東京大学・北海道大学・名古屋大学・筑波大学・大阪公立大学18大学
重積分と極座標142025・2024・2023・2022・2021神戸大学・大阪大学・名古屋大学・電気通信大学・東京科学大学23大学
伝達関数132025・2024・2023・2022・2021九州大学・名古屋大学・東京大学・東北大学・大阪大学12大学
グラフ理論92025・2024・2023・2022・2021名古屋大学・早稲田大学・大阪大学・北海道大学・東京科学大学8大学
線形空間・基底92025・2024・2023・2022神戸大学・名古屋大学・東京大学・北海道大学・九州工業大学21大学
正規表現・形式言語92025・2024・2023・2022・2021東京大学・東京科学大学・東北大学・早稲田大学・千葉大学10大学
ラグランジュの未定乗数法82025・2024・2023・2022・2021電気通信大学・静岡大学・千葉大学・東京科学大学・大阪大学12大学
正定値行列72025・2023・2022・2021名古屋大学・大阪大学・東京大学・九州工業大学・東北大学17大学

京大 公式の過去問 公開年度と公式解答例(2026-06-21確認)

公開されている年度
2021〜2025
公式の解答例
非公開(問題冊子のみ)
院試hubが最後にリンクを確認した日
2026-06-21
ページの内容
知能情報学・社会情報学・先端数理科学・数理工学・システム科学・通信情報システムの各コースについて、修士課程夏期実施分の問題PDFを公開。公式ページでは夏期実施以外と博士後期課程の過去問は公開していない旨も案内。

解説には、この394大問だけに立てた注意点が752件あります。問題本文は含みません。

京都大学 数理工学コース 院試 過去問 解答PDF(収録5年分)

よくある質問

この記事は京大 情報学研究科の募集要項まとめですか。
いいえ。InshiHubで公開済みの京都大学大学院 情報学研究科の2021〜2025年度解答PDFをもとに、数理工学、システム科学、通信情報システムを中心とした出題の読み方と答案作法を整理した対策記事です。日程・出願条件は必ず公式募集要項で確認してください。
京大 情報学研究科の過去問はどこで確認できますか。
京都大学大学院情報学研究科の過去入学試験問題ページで、修士課程の夏期実施分として知能情報学、社会情報学、先端数理科学、数理工学、システム科学、通信情報システムの2021〜2025年度問題が公開されています。
数理工学・システム科学・通信情報システムはどう選び分ければよいですか。
数理工学は解析・線形代数・最適化を答案として正確に書ける人向き、システム科学は数学に制御・信号処理を接続できる人向き、通信情報システムは情報理論・論理回路・通信・計算機を広く拾える人向きです。得意分野だけでなく、苦手分野で白紙を作らないかを基準に選んでください。
京大 情報学研究科は何年分解くべきですか。
まず直近3年で出題幅と時間配分を掴み、志望コースの解答作法が安定しない分野だけ2022・2021年度まで戻るのが現実的です。通信情報システムのように範囲が広いコースは、5年分を分野別に横断した方が弱点が見えます。

公式過去問と併用する独自解答・解説PDFを、京都大学の研究科・科目別に掲載しています。収録年度と価格は各ページで確認できます。

京都大学 院試 過去問 解答PDF一覧で、京都大学の研究科・専攻・科目をまとめて確認できます。

院試対策ガイド一覧(大学別)