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室蘭工業大学 工学研究科 専門科目(化学生物工学・共創情報学A系) 2026年度 第1次募集 院試 過去問 解答例・解説(解説12項目)

解説12項目の分野は化学5項目、生物4項目、流体力学1項目です。結晶構造、転位が出ています。2025年度 第2次募集と共通するテーマは結晶構造、転位です。解説はすべて、途中式と最終答は大問1問ぶんを公開しています。PDFの収録範囲は商品ページで確認できます。原題の条件だけでは答えが一つに決まらないため、確定答案を収録していない箇所が1項目あります。各項目に対象の小問と収録範囲を記載しています。問題本文は含みません。

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第1日 A-1 — 物理化学:電子配置と燃焼エンタルピー

原子番号・質量数・イオン電荷を別に読み、電子配置を組み立てる。燃焼熱は生成物の相を揃え、温度補正は反応前後の熱容量差を積分する。

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第1日 A-2 — 無機分析化学:14族元素と酸塩基・錯形成

元素の価電子と酸化状態、段階的な酸塩基平衡を対応させる。混合原子価は電荷中性、錯形成は配位前後のHと電荷の保存から読む。

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第1日 A-3 — 有機化学:結合・分子間力・立体化学

混成、沸点、絶対配置、形式電荷を局所構造から判断する。共鳴では電子配置だけが変わり、原子やHの移動を含めないことを確認する。

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第1日 A-4 — 生物化学:生体分子の構造と性質

アミノ酸・核酸・脂質の構造を、荷電と分子間相互作用へ結び付ける。相補RNAは塩基対だけでなく、反平行の鎖を5′から書き直す。

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第1日 A-5 — 生物工学:遺伝情報・細胞周期・固定化

遺伝情報の流れと細胞周期を整理し、チェックポイントが検査する内容を説明する。固定化法は担体へ結び付ける方法と内部へ閉じ込める方法を分ける。

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第1日 A-6 — プロセス工学:逐次反応とメタンの再循環

(1) 分離する成分と取出口

冷却器では目的物のCHX3Cl\ce{CH3Cl}とCHX2ClX2\ce{CH2Cl2}を凝縮液として先に取り出す。その後のガスに含まれるHClを吸収塔で水へ移せば、液相の塩酸を回収できる。吸収塔から残るメタンはガスのまま再循環する。相変化と溶解という別の分離原理を、順序に対応させる。

流れを成分で整理し直すと次のようになる。装置名は各分離の役割を表し、丸数字は原題の流れの番号に対応している。塩酸をメタン循環の出口⑥へ割り当てると、HClを完全吸収する条件と矛盾する。

逐次塩素化の反応器・凝縮分離・塩酸回収とメタンの再循環

(2) 五成分の反応器収支

反応(a)はメタンを塩化メチルへ変え、反応(b)はその塩化メチルをさらに塩化メチレンへ変える。したがって中間体CHX3Cl\ce{CH3Cl}はxxだけ作られ、yyだけ消費される。ここをx+yx+yとすると逐次反応の向きを逆に数える。HClは両反応で生成するためx+yx+yである。

この二つの反応では総モル流量も保存するが、それだけでは五成分の増減を決められないため、各成分の量論係数を使う。一方、C・H・Clの原子数は必ず保存する。たとえば炭素を含む三成分の正味生成量は−x+(x−y)+y=0-x+(x-y)+y=0である。Hでは4(−x)+3(x−y)+2y+(x+y)=04(-x)+3(x-y)+2y+(x+y)=0、Clでも2(−x−y)+(x−y)+2y+(x+y)=02(-x-y)+(x-y)+2y+(x+y)=0となり、独立に三元素の収支を点検できる。

(3) 反応器入口の混合比

比が指定されている位置は、外部供給と循環ガスを合流させた後の反応器入口①である。モル流量の比を5:1にするので、同じ時間基準の流量同士で式を作れる。両辺の単位はkmol h−1\mathrm{kmol\,h^{-1}}で一致する。

後で得る入口流量600と120を入れれば600=5×120600=5\times120となる。新規メタン100と新規塩素120の比は5:1ではなく5:6である。新規供給の混合点より上流へ、この反応器入口の条件をそのまま適用してはいけない。

(4) 塩素の単通転化率

100\%の転化率は未反応の塩素が反応器を出ないことを意味する。入口が正であることを使い、分母を払えば出口0が得られる。(2)の塩素収支へ代入すればx+yx+yが供給塩素に等しくなる。

これは塩素についての条件であり、メタンも100\%反応するとは限らない。むしろ入口にメタンを過剰に置くため、未反応メタンが残って循環される。塩素の転化率1をFout(CHX4)=0F_{\mathrm{out}}(\ce{CH4})=0へ読み替えると、循環流が存在するというプロセスの条件に合わなくなる。

(5) 出口生成物の比

4:1は出口に残った二つの生成物の比である。目的物は冷却器で全て除かれ、循環されないため、反応器入口には両者を含まない。したがって出口量はCHX3Cl\ce{CH3Cl}がx−yx-y、CHX2ClX2\ce{CH2Cl2}がyyであり、比の条件はx−y=4yx-y=4y、すなわちx=5yx=5yとなる。

x=4yx=4yと置くと、塩化メチルが第二反応でも消費されることを落とす。この誤った関係では出口生成物比は(4y−y):y=3:1(4y-y):y=3:1となり、問題の条件を再現できない。反応進行量の比と、取り出される生成物の比を区別して確かめる。

(6) 生産速度の条件

凝縮器で二成分を完全回収するため、その合計出口量が生産速度になる。入口に両成分を含まないことから、この和は(x−y)+y=x(x-y)+y=xである。したがってx=100x=100、(5)のx=5yx=5yからy=20y=20を得る。各製品は80と20であり、合計100、比4:1をともに満たす。

100を二成分の質量の和と解釈すると、分子量が異なるので別の式になる。本問は物質量流量が基準である。また塩素消費速度はx+y=120x+y=120で、製品の総モル数100より多い。一部のメタン分子が二回塩素化されることを考えれば、この差20の意味も説明できる。

(7) メタンの再循環流量

冷却器では目的物だけ、吸収塔ではHClだけを除くモデルなので、反応器から出たメタンの全量が合流点へ戻る。出口の全ガス量を循環量にしてはいけない。反応器出口にはメタン500のほか、HCl120と製品80、20も含まれ、それらは循環までに分離される。

反応器でのメタン単通転化率は100/600=1/6100/600=1/6である。低い単通転化でも、未反応物を損失なく戻せば新規原料を有効利用できる。500を外部へ失う量と解釈すると、全体の炭素収支が閉じないことでも誤りを確認できる。

(8) 新規原料の供給量

装置全体を一つの境界で囲めば、内部の循環流は出入りの計数から消える。総括の物質量関係は 100CHX4+120ClX2⟶80CHX3Cl+20CHX2ClX2+120HCl 100\ce{CH4}+120\ce{Cl2} \longrightarrow80\ce{CH3Cl}+20\ce{CH2Cl2}+120\ce{HCl} である。Cは100=80+20100=80+20、Hは400=240+40+120400=240+40+120、Clは240=80+40+120240=80+40+120となり、三元素とも保存する。

反応器入口の600を新規供給量にすると、製品側の炭素は100しかなく、500の行方を説明できない。反応器だけの境界と全設備の境界を描き分けることが、循環を含む収支の二つ目の解法になる。水の吸収量は塩酸濃度が指定されていないため、HClの回収量120から塩酸溶液そのもののモル流量まで決めない。

解答

(2) 五成分の反応器収支

反応(a)、(b)はどちらも進行量1 molにつき塩素を1 mol消費するので、指定の消費速度x,yx,yをそれぞれ反応進行量の速度として使える。定常状態で「出口=入口+反応による正味生成」を成分ごとに書くと、 Fout(CHX4)=Fin(CHX4)−x,Fout(ClX2)=Fin(ClX2)−x−y,Fout(CHX3Cl)=Fin(CHX3Cl)+x−y,Fout(CHX2ClX2)=Fin(CHX2ClX2)+y,Fout(HCl)=Fin(HCl)+x+y.\begin{align*} F_{\mathrm{out}}(\ce{CH4})&=F_{\mathrm{in}}(\ce{CH4})-x,\\ F_{\mathrm{out}}(\ce{Cl2})&=F_{\mathrm{in}}(\ce{Cl2})-x-y,\\ F_{\mathrm{out}}(\ce{CH3Cl})&=F_{\mathrm{in}}(\ce{CH3Cl})+x-y,\\ F_{\mathrm{out}}(\ce{CH2Cl2})&=F_{\mathrm{in}}(\ce{CH2Cl2})+y,\\ F_{\mathrm{out}}(\ce{HCl})&=F_{\mathrm{in}}(\ce{HCl})+x+y. \end{align*}

(4) 塩素の単通転化率

塩素の単通転化率は、反応器に入った塩素のうち反応した割合である。よって Fin(ClX2)−Fout(ClX2)Fin(ClX2)=1. \frac{F_{\mathrm{in}}(\ce{Cl2})-F_{\mathrm{out}}(\ce{Cl2})} {F_{\mathrm{in}}(\ce{Cl2})}=1.

(7) メタンの再循環流量

塩素の入口はx+y=120x+y=120、入口比からメタンの入口は5×120=6005\times120=600である。メタンの消費は反応(a)のx=100x=100なので、未反応メタンは600−100=500600-100=500となる。

(8) 新規原料の供給量

メタンは入口600のうち500を循環で補うので、新規量は100。塩素は循環に含まれないので120を全て外部から供給する。

最終答

(1) 分離する成分と取出口

塩化メチル・塩化メチレンの混合物は③、塩酸は⑤。

(2) 五成分の反応器収支

五成分の収支は上の五式。全ての流量とx,yx,yの単位はkmol h−1\mathrm{kmol\,h^{-1}}である。

(3) 反応器入口の混合比

Fin(CHX4)=5Fin(ClX2)F_{\mathrm{in}}(\ce{CH4})=5F_{\mathrm{in}}(\ce{Cl2})。

(4) 塩素の単通転化率

Fout(ClX2)=0F_{\mathrm{out}}(\ce{Cl2})=0。同値にx+y=Fin(ClX2)x+y=F_{\mathrm{in}}(\ce{Cl2})。

(5) 出口生成物の比

Fout(CHX3Cl)=4Fout(CHX2ClX2)F_{\mathrm{out}}(\ce{CH3Cl})=4F_{\mathrm{out}}(\ce{CH2Cl2})。

(6) 生産速度の条件

Fout(CHX3Cl)+Fout(CHX2ClX2)=100 kmol h−1F_{\mathrm{out}}(\ce{CH3Cl})+F_{\mathrm{out}}(\ce{CH2Cl2})=100\ \mathrm{kmol\,h^{-1}}。

(7) メタンの再循環流量

メタンの再循環流量は500 kmol h−1500\ \mathrm{kmol\,h^{-1}}。

(8) 新規原料の供給量

新規メタン100 kmol h−1100\ \mathrm{kmol\,h^{-1}}、新規塩素120 kmol h−1120\ \mathrm{kmol\,h^{-1}}。

第2日 B-1 — 物理化学:相変化・反応速度・気液平衡

加熱と融解を別の経路に分けてエンタルピー・エントロピーを足す。速度則は積分式、理想気液平衡はRaoult則とDalton則を組み合わせる。

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第2日 B-2 — 無機分析化学:酸化還元定量と酸化チタン

一部の確定答案なし

pHとMnの最終酸化状態が指定されていないため、Mn生成物を一つに固定する確定答案は収録していません。酸性のMn2+と中性付近のMnO2に対する反応式、公式例の係数照合を区別しています。同じ小問(f)と後続の滴定・含有率・光吸収の答案は収録しています。

ヨウ素滴定は酸化還元半反応と電子数を揃えて定量する。Mn生成物はpHの条件を区別し、確定できる後続の滴定式を保持する。光吸収はバンドギャップへ結び付ける。

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第2日 B-3 — 有機化学:官能基変換と反応の立体選択性

試薬を順番に適用し、炭素骨格と官能基の変化を追う。付加のsyn/antiと環状E2の反平行条件を区別し、関与しない不斉中心を保つ。

有機化学:官能基変換と反応の立体選択性の途中式・最終答をPDFで見る

第2日 B-4 — 生物化学:酵素・代謝・細胞内小器官

酵素の反応分類と代謝経路を具体的な基質変換へ対応させる。窒素同化では受容体と生成物、小器官では構造と担う反応を取り違えない。

生物化学:酵素・代謝・細胞内小器官の途中式・最終答をPDFで見る

第2日 B-5 — 生物工学:遺伝子制御と微生物の利用

lacオペロンは誘導物質とカタボライト抑制を分けて読む。微生物利用や水質指標は、何を測り何を変換するかを定義から確認する。

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第2日 B-6 — プロセス工学:流体輸送・連続反応・ガス吸収

流体輸送、連続反応、ガス吸収ごとに収支の境界を定める。総括抵抗を加えるときは、液相と気相の駆動力を同じ基準へ換算する。

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専門科目(化学生物工学・共創情報学A系)の解答・解説PDF

2025〜2026年度・4回 · ¥2,580

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年度別の解答例(4年度)

  • 2026年度 第2次募集(解説12項目)

    物理化学:同位体とHessの法則 / 無機分析化学:硫黄の反応と段階的解離 / 有機化学:結合・対称性・立体配置

  • 2026年度 第1次募集(このページ・解説12項目)

    物理化学:電子配置と燃焼エンタルピー / 無機分析化学:14族元素と酸塩基・錯形成 / 有機化学:結合・分子間力・立体化学

  • 2025年度 第2次募集(解説12項目)

    物理化学:燃焼とGibbsエネルギー / 無機分析化学:窒素と酸塩基・配位 / 有機化学:混成・対称性・共鳴

  • 2025年度 第1次募集(解説12項目)

    物理化学:結合エネルギーと気相平衡 / 無機分析化学:炭素材料と中和滴定 / 有機化学:分子間力と立体異性

2026年度 第1次募集の出題内容

解説12項目

この12問の分野は化学5問・生物4問・流体力学1問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
第1日 A-1化学電子配置と燃焼エンタルピー—あり
第1日 A-2化学14族元素と酸塩基・錯形成—あり
第1日 A-3化学結合・分子間力・立体化学—あり
第1日 A-4生物生体分子の構造と性質—あり
第1日 A-5生物遺伝情報・細胞周期・固定化—あり
第1日 A-6逐次反応とメタンの再循環—あり
第2日 B-1化学相変化・反応速度・気液平衡—あり
第2日 B-2酸化還元定量と酸化チタン—一部の確定答案なし
第2日 B-3化学官能基変換と反応の立体選択性—あり
第2日 B-4生物酵素・代謝・細胞内小器官—あり
第2日 B-5生物遺伝子制御と微生物の利用—あり
第2日 B-6流体力学流体輸送・連続反応・ガス吸収—あり

同じテーマを出した他大学・他年度

2テーマ

2026年度 第1次募集は2問に2テーマが出ています。

テーマこの年度全体の出題実績他大学の直近出題
結晶構造第2日 B-210大学・57問
転位第2日 B-38大学・52問

前年度(2025年度 第2次募集)との違い

大問数
2025年度 第2次募集 12問 → 2026年度 第1次募集 12問
両年度に出たテーマ
結晶構造・転位
2025年度 第2次募集の解答例

室蘭工業大学の公式過去問

公開年度範囲
2025・2026年度 第1次・第2次募集
公式の解答例
全年度・全科目で公開
院試hubの最終確認
2026-10-24
室蘭工業大学の公式過去問PDF