筑波大 理工情報生命学術院 数理物質科学研究群 数学学位プログラム 専門科目(数学) 令和7年度8月期 院試 過去問 解答例・解説(全6問)
全6問の分野は位相・幾何1問、線形代数1問、代数1問です。解説はすべて、途中式と最終答は大問1問ぶんを公開しています。残りは解答PDFに収録しています。問題本文は含みません。
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第1問 — 微積分
方針
ガンマ積分とベータ積分の関係を,極座標で導く問題である。第4小問は半径方向がガンマ積分,角度方向がベータ積分になる。
検算
なら であり,公式も を返す。
典型ミス
角度積分は そのものではなく である。第3小問の係数2を落とすと,最後の答えが2倍ずれる。
解答
とおくと
同じ置換で である。
とおくと, で したがって
極座標を使うと 第3小問より角度積分は であり, とおくと ゆえに で を得る。
第4小問の左辺は,長方形領域 上の積分としては に等しい。したがって であり,
最終答
。
第2問 — 線形代数
方針
全成分1の行列は,ベクトルの成分和だけを見る射影の定数倍である。成分和方向とその直交補に分けると,対角化も平方根も一気に処理できる。
試験で書くべきポイント
だけなら平方根行列は複数あり得るが,実対称かつ固有値非負という条件により正の半定値平方根に一意化される。
検算
なので がすぐ確認できる。
第3問 — 代数学
方針
選択肢Aは有限体上の線形代数と可除群 の基本性質を使う。選択肢Bは行列 の冪零指数を見て, 型の環に落とす。
試験で書くべきポイント
の個数は,第1列を非零に選び,第2列をその張る1次元部分空間の外から選ぶので となる。
典型ミス
でも になる場合がある。条件は であって, のどちらかが0なら第2冪が消える。
第4問 — 集合・多様体・ホモロジー
方針
逆像の主張は元を追えばよい。多様体は正則値定理を使う。単体的複体は,どの閉路が2単体で埋まっているかを慎重に読む。
試験で書くべきポイント
が微分同相であることから と を使う。この2点を書けば臨界点の判定が明確になる。
典型ミス
があるため,その三角形の穴は消えている。残る穴は 側の閉路である。
第5問 — 複素解析・実解析
方針
選択肢Cは の扇形積分で,分母が なので上側半直線でも同じ実積分が現れる。選択肢Dは指数関数への極限と優収束定理で処理する。
検算
の既知公式は であり,留数計算の結果と一致する。
典型ミス
扇形の上側境界は向きが から0へ戻る向きである。ここで符号を落とすと係数が になってしまう。
第6問 — 集合論・統計・整数論
方針
選択肢Eは 型の整列集合で非可算集合が極限点を持つことを使う。選択肢Fはガンマ分布の指数型尤度と十分統計量,選択肢Gは中国剰余定理の具体計算である。
試験で書くべきポイント
統計では,最尤推定量そのものは不偏でない。十分統計量 の逆数の期待値 を使って補正係数を決める。
典型ミス
合同式では の役割を取り違えやすい。 は31側で1,53側で0, はその逆である。
年度別の解答例(6年度)
微積分 / 線形代数 / 代数学
微積分 / 線形代数 / 代数学
微積分 / 線形代数 / 代数学
令和7年度8月期(このページ・全6問)
微積分 / 線形代数 / 代数学
漸近展開と極限積分 / 対角化と反交換 / 単元群と合同式
微積分 / 線形代数 / 代数学
令和7年度8月期の出題内容
全6問
前年度(2024年度)との違い
- 大問数
- 2024年度 6問 → 令和7年度8月期 6問
筑波大学の公式過去問
- 公開年度範囲
- 令和4〜令和8年度(8月期・1〜2月期)
- 公式の解答例
- 非公開(問題冊子のみ)
- 英語の扱い
- TOEFL/TOEIC/IELTS の外部英語スコア提出が必須(2022年度入試以降)。
- 院試hubの最終確認
- 2026-06-03