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阪大 基礎工学研究科 物質創成専攻 物性物理科学I 2025年度 院試 過去問 解答例・解説(解説3項目)

解説3項目の分野は電磁気学・回路1項目、量子力学1項目、力学1項目です。解説は1問、途中式と最終答は大問1問ぶんを公開しています。PDFの収録範囲は商品ページで確認できます。問題本文は含みません。

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第1問 — 力学:穴を通るひもでつながれた2質点の運動とパラメトリック共鳴

力学:穴を通るひもでつながれた2質点の運動とパラメトリック共鳴の途中式・最終答をPDFで見る

第2問 — 電磁気学:電気双極子の電位・電場と、分子間のファンデルワールス引力

[1] 電位 V(r)V(\boldsymbol r)

クーロンの法則から出る点電荷の電位 Q/(4πϵ0R)Q/(4\pi\epsilon_0 R)(RR は電荷から観測点までの距離)は、真空中で電荷が静止している静電場の式である。複数の電荷には線形性により各電位の和が成り立つ。問題では真空の誘電率 ϵ0\epsilon_0 が与えられているので、この式をそのまま使う。モーメントの定義「負電荷から正電荷へ向かう」は、+q+q を z=+d/2z=+d/2 に置くことと対応する。したがって p\boldsymbol p は +z+z 向きである。

数値で確かめると、d=1d=1(単位は任意)として zz 軸上の z=10z=10 では V=q4πϵ0(19.5−110.5)=0.01003 q4πϵ0V=\dfrac q{4\pi\epsilon_0}\Bigl(\dfrac1{9.5}-\dfrac1{10.5}\Bigr)=0.01003\,\dfrac q{4\pi\epsilon_0} で、[2] の近似式の値 qd/(4πϵ0z2)=0.01 q/(4πϵ0)qd/(4\pi\epsilon_0z^2)=0.01\,q/(4\pi\epsilon_0) とほぼ等しい。

確かめを3つ行う。(i)z=0z=0 の面上では2つの電荷までの距離が等しく、V=0V=0 である。(ii)z→−zz\to-z で VV の符号が変わる。(iii)d→0d\to0 で V→0V\to0、r→∞r\to\infty で V→0V\to0 である。さらに +q+q に近い z>0z>0 の側で V>0V>0 になり、電荷の配置と合う。

誤りは、+q+q と −q-q の位置を取り違えて符号を逆にすることである。そうすると [2] で得る式が p⋅r\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r の符号と合わず、p\boldsymbol p が負電荷から正電荷へ向かうという定義に反する。また、距離を x2+y2+z2∓d/2\sqrt{x^2+y^2+z^2}\mp d/2 と書く誤りもある。これは軸上でしか正しくない。

[2] d≪rd\ll r での電位

展開に使うのは、∣ε∣<1|\varepsilon|<1 で成り立つ二項展開 (1+ε)−1/2=1−12ε+38ε2−⋯(1+\varepsilon)^{-1/2}=1-\tfrac12\varepsilon+\tfrac38\varepsilon^2-\cdots である。d≪rd\ll r のとき ∣u∣≪1|u|\ll1 となり、この条件が成立する。問題文の「d/rd/r の2次以上の項を無視する」は、上の展開で d/rd/r の1次の項だけを残す指示である。

2次の項が消えるのは偶然でなく、d→−dd\to-d(2つの電荷を入れ替える)で VV が符号を変えるからである。奇数次の項だけが残り、最初に切り捨てられる項は3次になる。符号つきの3次の項を計算すると −q z (3x2+3y2−2z2)32πϵ0r7d3-\dfrac{q\,z\,(3x^2+3y^2-2z^2)}{32\pi\epsilon_0r^7}d^3 である。軸上(x=y=0x=y=0)で厳密な式を整理すると V=q4πϵ0dr2−d2/4=qd4πϵ0r2[1+d24r2+⋯ ]V=\dfrac{q}{4\pi\epsilon_0}\dfrac{d}{r^2-d^2/4}=\dfrac{qd}{4\pi\epsilon_0r^2}\bigl[1+\dfrac{d^2}{4r^2}+\cdots\bigr] なので、相対誤差は (d/2r)2(d/2r)^2 である。d/r=0.1d/r=0.1 なら 0.25%0.25\% にすぎない。

電位が 1/r1/r でなく 1/r21/r^2 に比例する理由は、全電荷が零で、1/r1/r の項(単極子)が消えるためである。p⋅r=prcos⁡Θ\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r=pr\cos\Theta(Θ\Theta は p\boldsymbol p と r\boldsymbol r のなす角)なので、V=pcos⁡Θ/(4πϵ0r2)V=p\cos\Theta/(4\pi\epsilon_0r^2) となり、Θ=π/2\Theta=\pi/2 の面で V=0V=0 になる。これは [1] の確かめ(i)と一致する。

誤りの例は、展開の係数 −u/2-u/2 の 1/21/2 を落とすことである。そのとき V=qdz/(2πϵ0r3)V=qdz/(2\pi\epsilon_0r^3) と2倍の大きさになり、p⋅r/(4πϵ0r3)\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r/(4\pi\epsilon_0r^3) とは一致しない。軸上の厳密式 d/(r2−d2/4)≃d/r2d/(r^2-d^2/4)\simeq d/r^2 とも合わないので、検算で気づける。

[3] 電場 E(r)\boldsymbol E(\boldsymbol r)

静電場が保存場で、電位の勾配の符号を反転したものが電場になる E=−∇V\boldsymbol E=-\nabla V を使う。∇(p⋅r)=p\nabla(\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r)=\boldsymbol p は成分で書くと ∂i(pjxj)=pi\partial_i(p_jx_j)=p_i という確認ができる。rr の関数の勾配は ∇f(r)=f′(r)r/r\nabla f(r)=f'(r)\boldsymbol r/r で、f=r−3f=r^{-3} なら f′=−3r−4f'=-3r^{-4} から上の式になる。この式は原点を除いて成り立つ。

確かめは3つある。まず p=pz^\boldsymbol p=p\hat{\boldsymbol z} で、zz 軸上(r=zz^\boldsymbol r=z\hat{\boldsymbol z})の電場は (3−1)p/(4πϵ0∣z∣3)=2p/(4πϵ0∣z∣3)(3-1)p/(4\pi\epsilon_0|z|^3)=2p/(4\pi\epsilon_0|z|^3) で p\boldsymbol p と同じ向き、赤道面(xyxy 平面)では p⋅r=0\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r=0 より E=−p/(4πϵ0r3)\boldsymbol E=-\boldsymbol p/(4\pi\epsilon_0r^3) で p\boldsymbol p と逆向きである。2つの点電荷から直接求めても、軸上の電場は q4πϵ0[1(z−d/2)2−1(z+d/2)2]≃2qd4πϵ0z3\dfrac{q}{4\pi\epsilon_0}\Bigl[\dfrac1{(z-d/2)^2}-\dfrac1{(z+d/2)^2}\Bigr]\simeq\dfrac{2qd}{4\pi\epsilon_0z^3} となり、一致する。次に、r≠0r\neq0 で ∇⋅E=0\nabla\cdot\boldsymbol E=0(電荷がない)を成分で計算して確かめた。最後に次元で、p/(ϵ0r3)p/(\epsilon_0r^3) は C m/(C V−1m−1⋅m3)=V/m{\rm C\,m}/({\rm C\,V^{-1}m^{-1}\cdot m^3})={\rm V/m} である。

成分で書くと、p=pz^\boldsymbol p=p\hat{\boldsymbol z} のとき Ez=p4πϵ03z2−r2r5E_z=\dfrac{p}{4\pi\epsilon_0}\dfrac{3z^2-r^2}{r^5}、Ex=p4πϵ03xzr5E_x=\dfrac{p}{4\pi\epsilon_0}\dfrac{3xz}{r^5} である。r\boldsymbol r と zz 軸のなす角 Θ\Theta を使った球座標では、動径成分が Er=2pcos⁡Θ4πϵ0r3E_r=\dfrac{2p\cos\Theta}{4\pi\epsilon_0r^3}、角度方向の成分が EΘ=psin⁡Θ4πϵ0r3E_\Theta=\dfrac{p\sin\Theta}{4\pi\epsilon_0r^3} となり、Θ=0\Theta=0 で軸方向、Θ=π/2\Theta=\pi/2 で逆向きの大きさ p/(4πϵ0r3)p/(4\pi\epsilon_0r^3) の電場になる。

誤りは、∇r−3\nabla r^{-3} の係数 33 を落として E=14πϵ0[(p⋅r)rr5−pr3]\boldsymbol E=\dfrac1{4\pi\epsilon_0}\Bigl[\dfrac{(\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r)\boldsymbol r}{r^5}-\dfrac{\boldsymbol p}{r^3}\Bigr] と書くことである。zz 軸上で2つの項が打ち消し合って E=0\boldsymbol E=0 となり、電荷の近くの軸上に電場がないという矛盾が生じる。また ∇r−3\nabla r^{-3} の結果からベクトル r\boldsymbol r を落として −3r−4-3r^{-4} と書く誤りは、次元が合わないので検算で見つかる。

[4] 2つの電気双極子の相互作用エネルギー

点電荷系の静電エネルギーは、全対の和 W=∑i<jqiqj/(4πϵ0rij)W=\sum_{i<j}q_iq_j/(4\pi\epsilon_0r_{ij}) である。この和は、原点の双極子の内部の対、P1\mathrm P_1 の内部の対、2つの双極子の間の対の3種類に分けられる。P1\mathrm P_1 を置く前後で変わるのは後ろ2種類で、P1\mathrm P_1 の内部の対は r\boldsymbol r によらない定数である。したがって位置と向きの依存性を持つのは、2つの双極子の間の4つの対だけで、そのエネルギーが q1V(r+d1/2)−q1V(r−d1/2)q_1V(\boldsymbol r+\boldsymbol d_1/2)-q_1V(\boldsymbol r-\boldsymbol d_1/2) に等しい。問題文の仮定(電荷間距離が rr より十分小さい、電場は式 (1) で書ける)は、この差をテイラー展開の1次で打ち切るところで使う。

確かめとして、p\boldsymbol p と p1\boldsymbol p_1 を入れ替えても式が変わらない対称性がある。これは、2つの双極子の役割が対等であることに対応する。4つの点電荷の厳密なクーロンエネルギーと比べると、dd、d1d_1 が rr の約 1/1201/120 のときの相対誤差は 8×10−58\times10^{-5}、約 1/12001/1200 のときは 8×10−78\times10^{-7} で、(d/r)2(d/r)^2 に比例して小さくなる。次元は、p p1/(ϵ0r3)p\,p_1/(\epsilon_0r^3) が (C m)2/(C V−1m−1⋅m3)=C V=J{\rm (C\,m)^2/(C\,V^{-1}m^{-1}\cdot m^3)}={\rm C\,V}={\rm J} でエネルギーになる。

向きの例を挙げる。2つとも zz 軸に平行で、r\boldsymbol r が zz 軸上にある(頭と尾がつながる)ときは U=−2pp1/(4πϵ0r3)<0U=-2pp_1/(4\pi\epsilon_0r^3)<0 となり、引き合う。r\boldsymbol r が xyxy 平面内にある(横に並ぶ)ときは U=+pp1/(4πϵ0r3)>0U=+pp_1/(4\pi\epsilon_0r^3)>0 で、反発する。電荷の配置から直感する、++ と −- が近いほどエネルギーが低いという結果と合う。

誤りは、符号を取り違えて U=+p1⋅EU=+\boldsymbol p_1\cdot\boldsymbol E とすることである。頭と尾がつながる配置で U>0U>0 となり、引き合う配置で正のエネルギーになる矛盾が生じる。r±d1/2\boldsymbol r\pm\boldsymbol d_1/2 での電位の差を q1V(r−d1/2)−q1V(r+d1/2)q_1V(\boldsymbol r-\boldsymbol d_1/2)-q_1V(\boldsymbol r+\boldsymbol d_1/2) と書く誤りも、同じ符号の逆転を引き起こす。

[5] 相互作用が最小となる p1\boldsymbol p_1 の向き

[4] の U=−p1⋅EU=-\boldsymbol p_1\cdot\boldsymbol E は、p1\boldsymbol p_1 が P1\mathrm P_1 の位置の電場 E\boldsymbol E に平行なとき最小になることを意味する。大きさ p1p_1 が与えられているので、p1\boldsymbol p_1 の向きだけを動かす。(a) の位置では [3] の確かめのとおり E\boldsymbol E は p\boldsymbol p と同じ向きなので p1∥p\boldsymbol p_1\parallel\boldsymbol p になる。(b) の位置では E\boldsymbol E が p\boldsymbol p と逆向きなので p1∥−p\boldsymbol p_1\parallel-\boldsymbol p になる。2つの答えが逆向きになる理由は、電場の向きが位置で逆転することである。

2つの双極子がともに zz 軸に平行(同じ向き)な場合は、r\boldsymbol r と zz 軸のなす角を Θ\Theta として U=pp14πϵ0r3(1−3cos⁡2Θ)U=\dfrac{pp_1}{4\pi\epsilon_0r^3}(1-3\cos^2\Theta) とまとめられる。Θ=0\Theta=0 の係数は −2-2 で (a) の最小値に一致し、Θ=π/2\Theta=\pi/2 の係数は +1+1 で、(b) の最小値 −1-1 は p1\boldsymbol p_1 を反転して符号を変えた値に当たる。また cos⁡Θ=1/3\cos\Theta=1/\sqrt3(Θ≃54.7∘\Theta\simeq54.7^\circ)で U=0U=0 となり、縦に並べると引き合い、横に並べると反発するという関係が角度で滑らかにつながる。

条件の使い方は、(a) で p1⋅r\boldsymbol p_1\cdot\boldsymbol r が p1\boldsymbol p_1 の zz 成分だけで決まるので p1\boldsymbol p_1 の横成分が UU に寄与せず、α=0\alpha=0 がただ1つの最小になる点である。(b) では p⋅r=0\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r=0 が合図になり、式が1項に簡単になる。

誤りは、(b) でも (a) と同じ向き(p1∥p\boldsymbol p_1\parallel\boldsymbol p)と答えることである。そのとき U=+pp1/(4πϵ0r3)U=+pp_1/(4\pi\epsilon_0r^3) は最大値で、最小値 −pp1/(4πϵ0r3)-pp_1/(4\pi\epsilon_0r^3) との差は 2pp1/(4πϵ0r3)2pp_1/(4\pi\epsilon_0r^3) になる。(a) の式で第2項 p⋅p1/r3\boldsymbol p\cdot\boldsymbol p_1/r^3 を落とすと最小値が −3pp1/(4πϵ0r3)-3pp_1/(4\pi\epsilon_0r^3) となり、正しい値 −2pp1/(4πϵ0r3)-2pp_1/(4\pi\epsilon_0r^3) の1.5倍に見積もる。

[6] 誘起双極子による相互作用エネルギー

無極性分子は電場がないと双極子を持たないが、電場 E\boldsymbol E があると電荷分布が偏り、p=αE\boldsymbol p=\alpha\boldsymbol E の双極子が誘起される。比例定数 α\alpha が分極率で、単位は C m2/V{\rm C\,m^2/V} である。ここで、誘起双極子は電場に平行に向く。Aのゆらぎの向きが ±z\pm z のどちらでも、Bの双極子はそれと同じ向きに生じ、pB⋅EA=αEA2>0\boldsymbol p_{\rm B}\cdot\boldsymbol E_{\rm A}=\alpha E_{\rm A}^2>0 となる。この結果、UU は pAp_{\rm A} の符号によらず必ず負(引力的)になる。pAp_{\rm A} の平均値が零でも、pA2p_{\rm A}^2 の平均は零にならず、ファンデルワールス=ロンドン力が残る理由はここにある。

R−6R^{-6} の由来は、電場の距離依存性 R−3R^{-3} が2回現れることである。1回目はAの電場 EA∝R−3E_{\rm A}\propto R^{-3}、2回目は誘起双極子 pB∝EAp_{\rm B}\propto E_{\rm A} が EA\boldsymbol E_{\rm A} と相互作用するときに、U∝pBEA∝EA2U\propto p_{\rm B}E_{\rm A}\propto E_{\rm A}^2 となる。距離が2倍になると UU は 1/641/64 になる。

確かめとして、次元を調べる。αpA2/(ϵ02R6)\alpha p_{\rm A}^2/(\epsilon_0^2R^6) は (C m2V−1)(C m)2/[(C V−1m−1)2m6]=C V=J({\rm C\,m^2V^{-1}})({\rm C\,m})^2/\bigl[({\rm C\,V^{-1}m^{-1}})^2{\rm m^6}\bigr]={\rm C\,V}={\rm J} でエネルギーの次元になる。また、RR が分子の大きさより十分大きいという条件が、問 [2]〜[4] の近似(点双極子、式 (1))の使用を保証する。

ここでの UU は[4]の定義 −pB⋅EA-\boldsymbol p_{\rm B}\cdot\boldsymbol E_{\rm A} である。分極に要する仕事 12αEA2\tfrac12\alpha E_{\rm A}^2 まで含めた全エネルギーは −12αEA2=−2αpA2/((4πϵ0)2R6)-\tfrac12\alpha E_{\rm A}^2=-2\alpha p_{\rm A}^2/((4\pi\epsilon_0)^2R^6) で、係数が2倍違う。教科書のロンドン力の式はこちらの形で書かれることが多く、[7]の力はこの全エネルギーを RR で微分した値に一致する。

誤りの例は、軸上の電場で (3−1)=2(3-1)=2 を忘れて EA=pA/(4πϵ0R3)E_{\rm A}=p_{\rm A}/(4\pi\epsilon_0R^3) とすることである。EAE_{\rm A} が半分になり、UU は 1/41/4 の −αpA2/((4πϵ0)2R6)-\alpha p_{\rm A}^2/((4\pi\epsilon_0)^2R^6) になる。もう1つは、UU に pBp_{\rm B} を入れる際に pB=αpAp_{\rm B}=\alpha p_{\rm A} と書き、α\alpha を無次元と取り違えることで、U∝R−3U\propto R^{-3} となり、R−6R^{-6} にならない。

[7] AがBに及ぼす力

一様でない電場の中にある双極子に働く力は F=(p⋅∇)E\boldsymbol F=(\boldsymbol p\cdot\nabla)\boldsymbol E で、静電場(∇×E=0\nabla\times\boldsymbol E=0)では p\boldsymbol p を固定して ∇(p⋅E)\nabla(\boldsymbol p\cdot\boldsymbol E) と書ける。電場が一様なら正負の電荷に働く力が打ち消し合い、力は零である。この式は、pB\boldsymbol p_{\rm B} を固定して EA\boldsymbol E_{\rm A} の位置依存性だけを微分するという意味を持つ。実際、pBp_{\rm B} を固定した U=−2pApB/(4πϵ0R3)U=-2p_{\rm A}p_{\rm B}/(4\pi\epsilon_0R^3) から Fz=−∂U/∂R=−6pApB/(4πϵ0R4)F_z=-\partial U/\partial R=-6p_{\rm A}p_{\rm B}/(4\pi\epsilon_0R^4) を作り、その後に pB=2αpA/(4πϵ0R3)p_{\rm B}=2\alpha p_{\rm A}/(4\pi\epsilon_0R^3) を入れても、上と同じ −12αpA2/((4πϵ0)2R7)-12\alpha p_{\rm A}^2/((4\pi\epsilon_0)^2R^7) が得られる。

[6] で求めた U(R)=−4αpA2/((4πϵ0)2R6)U(R)=-4\alpha p_{\rm A}^2/((4\pi\epsilon_0)^2R^6) をそのまま RR で微分すると −24αpA2/((4πϵ0)2R7)-24\alpha p_{\rm A}^2/((4\pi\epsilon_0)^2R^7) となり、係数が2倍になる。これは pBp_{\rm B} が RR とともに変わる分まで微分に含めた結果で、Bに働く力としては過大である。電荷分布を偏らせて双極子を誘起するには、仕事 12αEA2\frac12\alpha E_{\rm A}^2 が必要で、これを含めた系全体のエネルギーは W(R)=−αEA2+12αEA2=−12αEA2W(R)=-\alpha E_{\rm A}^2+\frac12\alpha E_{\rm A}^2=-\frac12\alpha E_{\rm A}^2 になる。−dW/dR-dW/dR は上の −12-12 を与える。まとめると、力は F=3U/RF=3U/R(負)であり、−dU/dR=6U/R-dU/dR=6U/R とは異なる。

点電荷で直接計算して確かめた。Aを ±q\pm q(間隔 dd)、Bを ±qB\pm q_{\rm B} とし、間隔 δ\delta を qBδ=αEAq_{\rm B}\delta=\alpha E_{\rm A} を満たすようにとって、4つの対のクーロン力を合計した。d=10−3Rd=10^{-3}R では、予測値 −12αpA2/((4πϵ0)2R7)-12\alpha p_{\rm A}^2/((4\pi\epsilon_0)^2R^7) との相対差が 10−610^{-6} 以下であった。

力は R−7R^{-7} に比例し、U∝R−6U\propto R^{-6} より1次だけ急に減る。距離を2倍にすると力は 1/1281/128 になる。力の向きは、pAp_{\rm A} の向きによらず常にAへ向かう引力である。誘起双極子は電場に平行に生じ、電場が強い側(Aに近い側)へ引かれるからである。

U(R)U(R) を機械的に微分すると係数が 2424 になるが、これは pBp_{\rm B} の RR 依存まで微分した値で、Bに働く力ではない(出題者が −dU/dR-dU/dR を想定している場合は 2424 が書かれうるので、両者の違いを答案で示せるようにしておく)。もう1つは、dEA/dRdE_{\rm A}/dR の R−3R^{-3} の微分で係数 33 を落とすことで、係数が 1212 から 44 に変わる。向きの誤りもあり、FzF_z の符号を逆にすると斥力という結論になるが、∣EA∣|\boldsymbol E_{\rm A}| が RR とともに減ることから dEA/dR<0dE_{\rm A}/dR<0 なので、負の力(引力)が正しい。

解答

[1] 電位 V(r)V(\boldsymbol r)

点電荷 QQ が位置 r′\boldsymbol r' に作る電位は、無限遠を基準として Q4πϵ0∣r−r′∣\dfrac{Q}{4\pi\epsilon_0|\boldsymbol r-\boldsymbol r'|} である。電位は重ね合わせられるので、+q+q(z=d/2z=d/2)と −q-q(z=−d/2z=-d/2)の寄与を足す。

z軸上のz=d/2に電荷+q、z=−d/2に電荷−qを置いた電気双極子と観測点r=(x,y,z)。双極子モーメントpはz軸の正の向き。

[2] d≪rd\ll r での電位

r=x2+y2+z2r=\sqrt{x^2+y^2+z^2} とおく。+q+q までの距離の2乗は x2+y2+(z−d/2)2=r2−zd+d2/4x^2+y^2+(z-d/2)^2=r^2-zd+d^2/4、−q-q までは r2+zd+d2/4r^2+zd+d^2/4 である。u=∓zd/r2+d2/(4r2)u=\mp zd/r^2+d^2/(4r^2) とおいて (1+u)−1/2=1−u2+3u28−⋯(1+u)^{-1/2}=1-\dfrac u2+\dfrac{3u^2}8-\cdots で展開する。 1r2−zd+d2/4=1r[1+zd2r2−d28r2+3z2d28r4+O((d/r)3)],1r2+zd+d2/4=1r[1−zd2r2−d28r2+3z2d28r4+O((d/r)3)].\begin{align*} \frac1{\sqrt{r^2-zd+d^2/4}}&=\frac1r\Bigl[1+\frac{zd}{2r^2}-\frac{d^2}{8r^2}+\frac{3z^2d^2}{8r^4}+O\bigl((d/r)^3\bigr)\Bigr],\\ \frac1{\sqrt{r^2+zd+d^2/4}}&=\frac1r\Bigl[1-\frac{zd}{2r^2}-\frac{d^2}{8r^2}+\frac{3z^2d^2}{8r^4}+O\bigl((d/r)^3\bigr)\Bigr]. \end{align*} 差をとると d2d^2 の項は等しく、dd の1次の項だけが残る。 V=q4πϵ0⋅1r⋅zdr2=qdz4πϵ0r3=14πϵ0p⋅rr3, V=\frac{q}{4\pi\epsilon_0}\cdot\frac1r\cdot\frac{zd}{r^2}=\frac{qdz}{4\pi\epsilon_0r^3} =\frac1{4\pi\epsilon_0}\frac{\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r}{r^3}, ここで p⋅r=(0,0,qd)⋅(x,y,z)=qdz\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r=(0,0,qd)\cdot(x,y,z)=qdz を使った。右辺はスカラーで書かれているので、座標軸を回して p\boldsymbol p を任意の向きにしても同じ形になる。

[3] 電場 E(r)\boldsymbol E(\boldsymbol r)

静電場は E=−∇V\boldsymbol E=-\nabla V である。V=14πϵ0(p⋅r) r−3V=\dfrac1{4\pi\epsilon_0}(\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r)\,r^{-3} で、p\boldsymbol p は定ベクトルなので ∇(p⋅r)=p,∇r−3=−3r−4∇r=−3r−5r(∇r=r/r). \nabla(\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r)=\boldsymbol p,\qquad \nabla r^{-3}=-3r^{-4}\nabla r=-3r^{-5}\boldsymbol r\quad(\nabla r=\boldsymbol r/r). 積の微分で ∇V=14πϵ0[pr3−3(p⋅r)rr5], \nabla V=\frac1{4\pi\epsilon_0}\Bigl[\frac{\boldsymbol p}{r^3}-\frac{3(\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r)\boldsymbol r}{r^5}\Bigr], 符号を反転して E=−∇V=14πϵ0[3(p⋅r)rr5−pr3]. \boldsymbol E=-\nabla V=\frac1{4\pi\epsilon_0}\Bigl[\frac{3(\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r)\boldsymbol r}{r^5}-\frac{\boldsymbol p}{r^3}\Bigr].

[4] 2つの電気双極子の相互作用エネルギー

P1\mathrm P_1 を、位置 r+d1/2\boldsymbol r+\boldsymbol d_1/2 の電荷 +q1+q_1 と、r−d1/2\boldsymbol r-\boldsymbol d_1/2 の電荷 −q1-q_1 で表す(p1=q1d1\boldsymbol p_1=q_1\boldsymbol d_1)。P1\mathrm P_1 を置いたことによる静電エネルギーの変化は、P1\mathrm P_1 内部の電荷間のエネルギー(r\boldsymbol r によらない定数)と、P1\mathrm P_1 の電荷が原点の双極子の電位 VV から受けるエネルギーの和である。前者は P1\mathrm P_1 の自己エネルギーであり、r\boldsymbol r と原点の双極子 p\boldsymbol p に依存しないので、相互作用エネルギー U(r)U(\boldsymbol r) には含まれない。後者は U(r)=q1V(r+12d1)−q1V(r−12d1)≃q1(d1⋅∇)V=p1⋅∇V=−p1⋅E(r). U(\boldsymbol r)=q_1V\bigl(\boldsymbol r+\tfrac12\boldsymbol d_1\bigr)-q_1V\bigl(\boldsymbol r-\tfrac12\boldsymbol d_1\bigr) \simeq q_1(\boldsymbol d_1\cdot\nabla)V=\boldsymbol p_1\cdot\nabla V=-\boldsymbol p_1\cdot\boldsymbol E(\boldsymbol r). 1つめの近似は、d1≪rd_1\ll r のテイラー展開の1次までである。式 (1) を E\boldsymbol E に入れて U(r)=−14πϵ0[3(p⋅r)(p1⋅r)r5−p⋅p1r3] U(\boldsymbol r)=-\frac1{4\pi\epsilon_0}\Bigl[\frac{3(\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r)(\boldsymbol p_1\cdot\boldsymbol r)}{r^5}-\frac{\boldsymbol p\cdot\boldsymbol p_1}{r^3}\Bigr] を得る。

[5] 相互作用が最小となる p1\boldsymbol p_1 の向き

p=pz^\boldsymbol p=p\hat{\boldsymbol z} で、p1\boldsymbol p_1 の大きさ p1p_1 と、+z+z 軸からの角 α\alpha を決める。

2つの双極子の配置。原点Oの双極子pはz軸方向で、(a)はもう一つの双極子p1を置く点P1がz軸上、(b)はP1がxy平面内にある。

(a) r=(0,0,z)\boldsymbol r=(0,0,z):p⋅r=pz\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r=pz、p1⋅r=p1zcos⁡α\boldsymbol p_1\cdot\boldsymbol r=p_1z\cos\alpha、r=∣z∣r=|z| なので U=−14πϵ0[3 p p1z2cos⁡α∣z∣5−p p1cos⁡α∣z∣3]=−2 p p1cos⁡α4πϵ0r3. U=-\frac1{4\pi\epsilon_0}\Bigl[\frac{3\,p\,p_1z^2\cos\alpha}{|z|^5}-\frac{p\,p_1\cos\alpha}{|z|^3}\Bigr]=-\frac{2\,p\,p_1\cos\alpha}{4\pi\epsilon_0r^3}. cos⁡α=1\cos\alpha=1 で最小となり、p1\boldsymbol p_1 は +z+z 方向(p\boldsymbol p と同じ向き)である。z>0z>0 でも z<0z<0 でも同じである。最小値は −2pp1/(4πϵ0r3)-2pp_1/(4\pi\epsilon_0r^3) である。

(b) r\boldsymbol r が xyxy 平面内:p⋅r=0\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r=0 なので第1項が消え、 U=+p⋅p14πϵ0r3=p p1cos⁡α4πϵ0r3. U=+\frac{\boldsymbol p\cdot\boldsymbol p_1}{4\pi\epsilon_0r^3}=\frac{p\,p_1\cos\alpha}{4\pi\epsilon_0r^3}. cos⁡α=−1\cos\alpha=-1 で最小となり、p1\boldsymbol p_1 は −z-z 方向(p\boldsymbol p と逆向き)である。最小値は −pp1/(4πϵ0r3)-pp_1/(4\pi\epsilon_0r^3) である。

[6] 誘起双極子による相互作用エネルギー

分子Aを原点、Bを R=Rz^\boldsymbol R=R\hat{\boldsymbol z} に置く。Aの双極子モーメント pA=pAzz^\boldsymbol p_{\rm A}=p_{{\rm A}z}\hat{\boldsymbol z} が R\boldsymbol R に作る電場は、式 (1) で p→pA\boldsymbol p\to\boldsymbol p_{\rm A}、r→R\boldsymbol r\to\boldsymbol R とおく。pA⋅R=pAzR\boldsymbol p_{\rm A}\cdot\boldsymbol R=p_{{\rm A}z}R なので EA=14πϵ0[3pAzR⋅Rz^R5−pAzz^R3]=2pA4πϵ0R3. \boldsymbol E_{\rm A}=\frac1{4\pi\epsilon_0}\Bigl[\frac{3p_{{\rm A}z}R\cdot R\hat{\boldsymbol z}}{R^5}-\frac{p_{{\rm A}z}\hat{\boldsymbol z}}{R^3}\Bigr] =\frac{2\boldsymbol p_{\rm A}}{4\pi\epsilon_0R^3}. 分子Bには pB=αEA=2αpA4πϵ0R3\boldsymbol p_{\rm B}=\alpha\boldsymbol E_{\rm A}=\dfrac{2\alpha\boldsymbol p_{\rm A}}{4\pi\epsilon_0R^3} が生じ、これも zz 方向である。[4] の式で p→pA\boldsymbol p\to\boldsymbol p_{\rm A}、p1→pB\boldsymbol p_1\to\boldsymbol p_{\rm B} とすると、U=−pB⋅EAU=-\boldsymbol p_{\rm B}\cdot\boldsymbol E_{\rm A} で U(R)=−αEA2=−α(2pA4πϵ0R3)2=−4α pA2(4πϵ0)2R6=−α pA24π2ϵ02R6. U(R)=-\alpha E_{\rm A}^2=-\alpha\Bigl(\frac{2p_{\rm A}}{4\pi\epsilon_0R^3}\Bigr)^2=-\frac{4\alpha\,p_{\rm A}^2}{(4\pi\epsilon_0)^2R^6}=-\frac{\alpha\,p_{\rm A}^2}{4\pi^2\epsilon_0^2R^6}.

[7] AがBに及ぼす力

B の電荷 ±qB\pm q_{\rm B} を R±δ/2\boldsymbol R\pm\boldsymbol\delta/2 に置き(pB=qBδ\boldsymbol p_{\rm B}=q_{\rm B}\boldsymbol\delta)、Aの電場 EA\boldsymbol E_{\rm A} から受ける力を足し合わせる。 F=qB[EA(R+12δ)−EA(R−12δ)]≃(pB⋅∇)EA. \boldsymbol F=q_{\rm B}\bigl[\boldsymbol E_{\rm A}(\boldsymbol R+\tfrac12\boldsymbol\delta)-\boldsymbol E_{\rm A}(\boldsymbol R-\tfrac12\boldsymbol\delta)\bigr]\simeq(\boldsymbol p_{\rm B}\cdot\nabla)\boldsymbol E_{\rm A}. zz 成分は Fz=pB dEAdRF_z=p_{\rm B}\,\dfrac{dE_{\rm A}}{dR}(pB=αEAp_{\rm B}=\alpha E_{\rm A}、EA=2pA4πϵ0R3E_{\rm A}=\dfrac{2p_{\rm A}}{4\pi\epsilon_0R^3})である。 Fz=αEAdEAdR=α⋅2pA4πϵ0R3⋅(−6pA4πϵ0R4)=−12 α pA2(4πϵ0)2R7. F_z=\alpha E_{\rm A}\frac{dE_{\rm A}}{dR}=\alpha\cdot\frac{2p_{\rm A}}{4\pi\epsilon_0R^3}\cdot\Bigl(-\frac{6p_{\rm A}}{4\pi\epsilon_0R^4}\Bigr) =-\frac{12\,\alpha\,p_{\rm A}^2}{(4\pi\epsilon_0)^2R^7}. 負の符号は、RR が小さくなる向き、つまりAへ引かれる向き(引力)を表す。

最終答

[1] 電位 V(r)V(\boldsymbol r)

V(r)=q4πϵ0[1x2+y2+(z−d/2)2−1x2+y2+(z+d/2)2]\displaystyle V(\boldsymbol r)=\frac{q}{4\pi\epsilon_0}\left[\frac{1}{\sqrt{x^2+y^2+(z-d/2)^2}}-\frac{1}{\sqrt{x^2+y^2+(z+d/2)^2}}\right]

[2] d≪rd\ll r での電位

V(r)≃14πϵ0p⋅rr3\displaystyle V(\boldsymbol r)\simeq\frac1{4\pi\epsilon_0}\frac{\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r}{r^3}(1次までで一致し、最初に切り捨てる項は O((d/r)3)O\bigl((d/r)^3\bigr))

[3] 電場 E(r)\boldsymbol E(\boldsymbol r)

E(r)=14πϵ0[3(p⋅r)rr5−pr3]\displaystyle\boldsymbol E(\boldsymbol r)=\frac1{4\pi\epsilon_0}\left[\frac{3(\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r)\boldsymbol r}{r^5}-\frac{\boldsymbol p}{r^3}\right](式 (1) が得られた)

[4] 2つの電気双極子の相互作用エネルギー

U(r)=−p1⋅E(r)=−14πϵ0[3(p⋅r)(p1⋅r)r5−p⋅p1r3]\displaystyle U(\boldsymbol r)=-\boldsymbol p_1\cdot\boldsymbol E(\boldsymbol r)=-\frac1{4\pi\epsilon_0}\left[\frac{3(\boldsymbol p\cdot\boldsymbol r)(\boldsymbol p_1\cdot\boldsymbol r)}{r^5}-\frac{\boldsymbol p\cdot\boldsymbol p_1}{r^3}\right]

[5] 相互作用が最小となる p1\boldsymbol p_1 の向き

(a) P1\mathrm P_1 が zz 軸上:p1\boldsymbol p_1 は +z+z 方向(p\boldsymbol p と同じ向き)。(b) P1\mathrm P_1 が xyxy 平面内:p1\boldsymbol p_1 は −z-z 方向(p\boldsymbol p と逆向き)。

[6] 誘起双極子による相互作用エネルギー

U(R)=−4α pA2(4πϵ0)2R6=−α pA24π2ϵ02R6\displaystyle U(R)=-\frac{4\alpha\,p_{\rm A}^2}{(4\pi\epsilon_0)^2R^6}=-\frac{\alpha\,p_{\rm A}^2}{4\pi^2\epsilon_0^2R^6}(pA2p_{\rm A}^2 に比例し、R−6R^{-6} に比例する。負)

[7] AがBに及ぼす力

F=−12 α pA2(4πϵ0)2R7z^=−3 α pA24π2ϵ02R7z^\displaystyle\boldsymbol F=-\frac{12\,\alpha\,p_{\rm A}^2}{(4\pi\epsilon_0)^2R^7}\hat{\boldsymbol z}=-\frac{3\,\alpha\,p_{\rm A}^2}{4\pi^2\epsilon_0^2R^7}\hat{\boldsymbol z}(Aへ向かう引力で、大きさは R−7R^{-7} に比例する)

第3問 — 量子力学:2次元の自由粒子・正方形の井戸型ポテンシャルと縮退のある摂動論

量子力学:2次元の自由粒子・正方形の井戸型ポテンシャルと縮退のある摂動論の途中式・最終答をPDFで見る

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年度別の解答例(5年度)

  • 2026年度(解説3項目)

    力学:回転円盤上の振り子と有効ポテンシャル / 電磁気学:導波管の遮断周波数と空洞共振器 / 量子力学:1次元調和振動子と消滅演算子の固有状態

  • 2025年度(このページ・解説3項目)

    力学:穴を通るひもでつながれた2質点の運動とパラメトリック共鳴 / 電磁気学:電気双極子の電位・電場と、分子間のファンデルワールス引力 / 量子力学:2次元の自由粒子・正方形の井戸型ポテンシャルと縮退のある摂動論

  • 2024年度(解説3項目)

    力学:引力と斥力をもつポテンシャルの極小点と微小振動 / 電磁気学:同軸円筒コンデンサと液体の電荷緩和 / 量子力学:調和振動子の基底状態と運動量表示

  • 2023年度(解説3項目)

    剛体の力学:2本の糸で吊るした直方体のねじれ振動 / 電磁気学:トロイダルコイルの磁束とインダクタンス、空隙のある鉄心の磁気回路 / 量子力学:結合した2つの調和振動子と外場による遷移

  • 2022年度(解説4項目)

    力学:バネでつながれた2質点(重心座標・相対座標)と重力 / 電磁気学:同軸ケーブルの容量・インダクタンスと信号の伝搬速度 / 量子力学:2準位系のハミルトニアン・密度演算子・ブロッホ方程式

2025年度の出題内容

解説3項目

この3問の分野は電磁気学・回路1問・量子力学1問・力学1問です。

大問分野主題解説の小見出し最終答
第1問力学穴を通るひもでつながれた2質点の運動とパラメトリック共鳴—あり
第2問電磁気学・回路電気双極子の電位・電場と、分子間のファンデルワールス引力—あり
第3問量子力学2次元の自由粒子・正方形の井戸型ポテンシャルと縮退のある摂動論—あり

前年度(2024年度)との違い

大問数
2024年度 3問 → 2025年度 3問
2024年度の解答例

大阪大学の公式過去問

公開年度範囲
領域別。電子光・物性物理・化学・化学工学・数理科学は2022〜2026年度など
公式の解答例
解答例の掲載なし
英語の扱い
受験する年度・専攻の募集要項で確認してください。
院試hubの最終確認
2026-10-26
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